さくらVPSのkusanagi環境にWordPressのブログを引越しました。その際のメモです。
元となるWordPressサイトが存在することと、「All-in-One WP Migration」によるエクスポート、さくらのVPSの契約(お試し期間中でも)が済んでいる前提で書きます。
環境構築り、いくつかユーザやパスワードを設定する必要があります。勢いでやっていると混乱しそうなので、あらかじめ整理しておきます。
①Rootユーザのパスワード
②kusanagiユーザのパスワード
③SSHのパスフレーズ
④MySQLのrootパスワード
⑤WordPressのデータベース名
⑥WordPressのユーザ名
⑦WordPressのパスワード
⑧ブログのユーザ名
⑨ブログのパスワード
サーバOSのインストール
さくらのVPS設定画面より、サーバにOSをインストールします。(もともとあったファイル類は全部消えちゃうので注意しましょう)
標準OSインストール の中からKUSANAGI(CentOS x86_64)を選択します。
新しい管理ユーザのパスワードを設定します。これが①Rootユーザのパスワードになります。
数分でOS(kusanagi)のインストールが完了するので、TeraTermを使ってRootユーザで接続します。①Rootユーザのパスワードを入力します。
(RootユーザでTelnetログインできるという状態は非常に怖いです…早く終わらせましょう)
まずは、OSのアップデートを実施します。
yum --enablerepo=remi,remi-php56 update -y
自動で流れていきます。10分くらいかかりました。アップデートが完了したら再起動します。
reboot
TeraTermがクローズしますので、再度起動して接続します。ここでも①Rootユーザのパスワードを入力します。
初期設定を開始します。
kusanagi init
ここからは対話型の処理になります。
タイムゾーンを求められるので「tokyo」と入力。
使用言語は「2:日本語」を選択。
キーボードレイアウトも「2:Japanese」を選択。
kusanagiというユーザに対しパスワードを設定します。
先ほどの管理ユーザパスワードとは別物です。②kusanagiユーザのパスワードです。
SSHのパスフレーズを設定します。これも、先ふたつのパスワードとは別物です。(③SSHのパスフレーズ)
Webサーバオプションは、NGINXを選択。さくらVPSの手順ページではApacheが指定されていましたが、ネット情報はNGINXを使っているものが多いように感じました。
アプリケーションサーバは「PHP7」を選択。
Rubyのバージョンはデフォルトの「2.4」を選択。(それしか選択肢がなかった)
データベースシステムは「MariaDB」を選択。
④MySQLのrootパスワードを入力します。
WordPressのプロビジョニング
次に、WordPressの立ち上げを開始します。kusanagiというOSはWordPress用に特化されているだけあって、1コマンドで構築できます。
WordPressのプロビジョニング
kusanagi provision [ディレクトリ名]
例:kusanagi provision wordpress_blog
言語は「2 : ja」を選択。
hostnameを選択します。
例では「www.example.com」が書かれていますが、使いたいドメイン名を書きましょう。
このサイトであれば「it-diary.mejilong.com」です。IPアドレス直打ちという手もありますが、後で設定をうまく変える方法がわかりません。
Let's Encryptの設定はこの段階では使わず、エンターキーを2回押してスキップ。
WordPressで使用するデータベース名を設定します
続いてユーザー名、パスワードをそれぞれ設定します。
⑤WordPressのデータベース名
⑥WordPressのユーザ名
⑦WordPressのパスワード
次はブラウザからWordPressの設定をします。URLに先ほど入力したドメイン名を入力。エラーになった場合は焦らず原因を探りましょう。
自分の場合は、さくらVPSの「パケットフィルタ」による制約、ドメイン名が解決できていない、httpとhttpsの違いで引っかかりました。
WordPressをインストール
WordPressの画面が表示されるようになったら、指示に従いWordPressをインストール。
ここで
⑤WordPressのデータベース名
⑥WordPressのユーザ名
⑦WordPressのパスワード
に加え、
⑧ブログのユーザ名
⑨ブログのパスワード
を設定します。
ダッシュボード画面に入ったら、元のブログで使っていたテーマをインストールしておきます。
これは必要かどうかわかりません。元のブログではストークと子テーマを使っていて、ストーク(親テーマ)の方は予めこの時点で入れておかないとうまく動きませんでした。
テーマの新規追加から、テーマをインストール。FTPのパスワードが求められる場合はwp-config.phpを設定しておきます。権限エラーが出る場合はディレクトリに権限を設定。
続けてプラグイン「All-in-One WP Migration」をインストールしておきます。ダッシュボードからインポートを選択するわけですが、アップロードできるファイルサイズが小さいはずなので、こちらから「All-in-One WP Migration File Extension」のBasic版を取得してアップロード。(512MBまでアップロードできるようになります)FTPのパスワードが求められる場合はwp-config.phpを設定しておきます。
あとはAll-in-One WP Migrationのインポートから、元ブログのwpressファイルをインポートすれば完了です。
kusanagiの使用感
爆速といわれるkusanagiですが、なるほどたしかに早いかなという印象。
ブログを3つ立ち上げているうえ、そのうちふたつはブログテーマもSTORKからJINに変えているので単純な比較はできませんが、それでもサイトの読み込みに引っかかりのようなものは感じません。
ちなみに推奨メモリは4Gだそうですが、1Gでも不便なく動いていますよ。アクセス数が少ないせいかもしれないですけど!